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電子出版と図書館

 図書館総合展3日目。朝から気になっている電子出版のフォーラムに参加。

 iPadが登場した2010年、一躍電子出版が脚光を浴び、わが国でも電子出版元年とも言われましたが、一向に鳴かず飛ばず。大きな変化はいまだ起こっていません。
 僕も、電子書籍、電子出版を真剣に考えだしたのは今年6月、アントネッラさんと2日間ご一緒する中で未来の図書館を意識しだしてからです。
 以後、学図研の大会で体験しなくてはと思い浜田市立図書館にお邪魔し体感。前後して電子出版・電子書籍の現状と未来について書かれた3冊の本を読みました。

 でも、不思議なことに、電子出版・電子書籍に関わる本って、2010年以降に書かれたものを見つけることができません。また、県立図書館を所管する生涯学習セクションも、この問題に対する意識はほぼなかったと言っても過言ではなかったと思います。
 ですから、華々しく花火は打ちあがったけれど、以降鳴かず飛ばず?なのかなあというのが僕の認識。
 さはいえ、日本の出版界、図書館界の未来は暗雲の中にあるのではという懸念は消えることはありませんでした。黒船の前に揃って討死状態ですね。
 そんな問題意識がありましたので、とても楽しみにしていたテーマの一つでした。 

 最初に、出版界の置かれている現状ですが、売り上げは1996年の64%と大きく縮小する中で、書店床面積は増加している。発行点数は、年間8万点に達し、返本率がほぼ4割。出版社も書店も青息吐息なのです。
 元凶は再販制度といわれますが、委託販売と返本率をどうするかは喫緊の課題。

 そんなところにiPadの登場。しかし、版権、出版各社の利害、何とかやり過ごせた等の事情もあり、電子書籍市場が大きく伸びる状況にはありませんでした。
 世界の電子書籍市場は、Amazon、Apple、Googleの巨人が熾烈な競争を展開していますが、読書熱が高い日本市場を彼らが放っておくわけもなく、いよいよ市場防衛のために電子出版に本格的に取組まざるを得なくなるという状況でしょうか。

 参加したフォーラムは、大日本印刷とTRCの共催による「電子図書館は普及するのか」と総合展運営委員会主催による「本格化する図書館への電子書籍配信サービス」。いずれも、電子図書館サービスがテーマです。
 TRCでは、現在TRC-DLという電子図書館サービスを提供し、浜田市立図書館始め全国で13の公共図書館が利用。来年度から、バージョンアップが予定されています。
 また、後者のフォーラムでは、角川と講談社、紀伊国屋が立ち上げた日本電子図書館サービスが主役です。

 この二つのフォーラムで見えるのは、電子出版市場はこれから。そして、出版社にとっての電子書籍は、疲弊しているところに追い討ちを掛けるのではないかとの懸念が払拭できていない。そして、図書館への電子書籍配信サービスもその懸念が払拭されない中、取組まざるを得ない状況にあるということ。
 ただ、こうした動きが本格化してくれば、権利関係や図書館への配信ルールなども確立してくるだろうと思われます。そうなれば、最も大きな課題であるコンテンツの充実も進んでいくのではないでしょうか。

 論議の中で、電子書籍サービス導入によって図書館の果たすサービスの幅を広げることが可能となり、新しい文化創造の担い手になれると。
 しかし、図書館会の動きは極めて鈍い。現に、電子図書館サービスを提供する図書館は3000館のうちわずか17館。導入の検討さえしていない図書館が4割以上。米国では、公立図書館の82%、学校図書館では95%が導入されているとのこと。
 昭和女子大の大串教授は、図書館は貸し出しは増えているが利用者が減っている。図書館は、人と情報を結びつけるコーディネート役。図書館の意識改革の必要性を何度も強調していらっしゃいました。

 特にアカデミー部門では、米国における日本研究が減ってきているそうですが、その原因に電子書籍の品揃えがないからだと。大学では、電子書籍を利用しないと研究が進まない現実があるんですね。
 立命館の湯浅教授は、出版の怠慢だと嘆いておいででした。同じ文脈で、公共図書館も語れるのではないかと思います。
 北海道デジタル出版協議会の林下代表は、電子書籍で本のユーザー、図書館のユーザーを増やす事ができると断言しておいででした。

 好むと好まざるとに関わらず、電子書籍が市民権を得ていくのは趨勢なんでしょうね。
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| 学校図書館・公共図書館 | 23:59 | comments:0 | trackbacks:0 | TOP↑

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