4月29日、県議会議員としての任期最後の日、因島で素晴らしい出会いがありました。
眼に若葉が眩しく生命の活動が本格化する時。最も好きな季節です。
昨日は、東広島市福富町の自然農法福富農場にお邪魔しましたが、この地域では畦畔を芝桜で彩る取り組みが広く行われているようでした。
福富町って、ちょうど広島県の中央付近と言ってもいいかもしれませんが、自然農法家の生産団体としては最も大きな組織があるのだそうです。
それは、ある意味矜持を持つ皆さんが多いということでもあり、芝桜に象徴されるように、地域の皆さんの思いがとても深いのだろうと想像できました。
福富農場では、生命を支える農業分野で僕はどのような役割を果たせるのか、そんなことを改めて考え、一歩踏み出せる機会になったように思います。
忙しさにかまけて手が入り辛かった時期とも重なり、どういう手法で進めて行くのか、特に一番近くの畑で逡巡していたので尚更です。
具体的なことでは、作土の深さと生える雑草の相関を知ることとなりましたが、帰り着いて取るものも取りあえず向かった畑でそれを確認することとなりました。

さて、因島での出会いですが、訪ねた
村上農園さんのことを聞いたのは、今年の初め、塩レモンを教えてくださったアロマテラピストの国本さん。
最初は、有機栽培だと思っていましたが、何となく聞いていた村上農園を検索してみると、そこには自然栽培の文字が。
へえ、30年以上自然栽培でミカンづくりをしている、しかもここ7年は全くの無投入。そこに至ったおばあちゃんの思いが聞きたいとお邪魔しました。
ぜひお会いしたいと、後でお会いしたおばあちゃんは、転げ落ちそうになる急な斜面のミカン畑に這いつくばって草取りをしていらっしゃいました。88才だそうです。
娘さんは、草の管理の仕方は違うんだけど、何度言っても昔からの癖で草取りをされるんだとか。可愛いものです。
この日、現場を案内し、お話しをしてくださったのはおばあちゃんの長女で、現在農園の代表の
葛谷仁美さん。
案内されたコミュニティに開くアパートの一室には、見事な水彩画が架けてありました。そして、その活動の多彩なこと。見事な女性です。
さもありなんと思ったのは、置かれた道具箱に収められた見事な大工道具。しかも、息を呑むような鑿の豊富さ。聞けば、やはり、祖父は宮大工。血でしょうね。
さて、その葛谷さん、深い縁がありそうです。
一つは、自然の学校を主宰する出雲の岡野さんとの深いつながり。そして、自然栽培実践家の
道法正徳さんの指導を受けた栽培など、、、
改めてゆっくり話したいと思うと同時に、今後何度もお会いすることになりそうだと。
葛谷さんは、地域の将来を深く考えながら様々な活動に取り組んでいらっしゃいました。妹さんに言わせると、マグロ体質だそうですが、まさに。
28年の議員生活のしめくくりが、自然栽培、しかも、深いご縁を感じる葛谷さんのお話しでというのは、不思議というほかありません。
背伸びをするつもりは毛頭ありません。出来るところから一歩づつ、そこも共感できました。今後の活動の端緒になるように思った最後の政務活動でした。